「韓国の高級料理って、焼肉以外に何があるの?」と思いながら検索している人は意外と多いはずです。
実際に調べてみると、韓国にはミシュランガイドに掲載されるような世界水準の高級料理が数多く存在していて、2026年時点でソウルのミシュラン三ツ星レストランは「mingles(ミングルス)」をはじめ複数あるほど。日本の食通が韓国グルメ旅をわざわざ計画するのも、それだけ食文化の深みがあるからなんですよね。
この記事では、韓国の高級料理の代表格から、ソウルで食べるときの店の選び方、知っておくべきマナーまでをまとめました。
韓国の食文化は想像以上に奥深い。宮廷料理からモダンコリアンまで、一度体験するとその幅広さに驚きます。
韓国の高級料理、代表格は「韓定食(ハンジョンシク)」
韓定食とは何か。宮廷料理の流れを汲む正式コース
韓国の高級料理を語るうえで外せないのが、韓定食(ハンジョンシク / 한정식)です。
韓定食とは、前菜から汁物、メインの肉・魚料理、ご飯、デザートまでを一通り楽しむ多品数のコース料理のこと。その起源は朝鮮王朝時代の宮廷料理にあると言われており、当時は王族に出された「水刺床(スラサン)」と呼ばれる豪華な膳がその原型とされています。
現代の韓定食は宮廷スタイルを踏襲しながらも、シェフの解釈で進化しているのが特徴。季節ごとに食材が変わり、秋には松茸を使った料理、冬には白菜キムチの漬けたてを使った仕込み料理が登場するなど、旬の味を体で感じるスタイルになっています。
ソウルの高級韓定食レストランとして知られる「石坡廊(ソッパラン)」は1985年から文化財の建物内で営業しており、景福宮の近くに位置する歴史的な空間での食事体験が魅力です。また「明洞亭(ミョンドンジョン)」は明洞駅から徒歩1分という立地ながら、韓定食コース料理を提供する人気店として知られています(コネスト、2026年3月時点)。
韓定食は料理の品数が多く、テーブルに並ぶおかず(バンチャン)の数が多いほど格が高いとされています。
一般の韓国料理との違いと価格感
普通の韓国料理店との違いは、料理の「見せ方」と「空間づくり」にあります。
一般的な食堂では注文した料理が個別に来ますが、高級韓定食では全員に同じコースが一斉に提供されます。器は陶芸家が手がけた一点物が使われることも多く、料理と器の組み合わせ自体がひとつの表現として成立しているんですよね。
価格帯としては、1人あたりランチコースで5,000〜10,000円前後(60,000〜120,000ウォン程度)が一般的。ホテル内の高級韓定食や宮廷料理専門店になると、1人15,000〜30,000円(180,000〜360,000ウォン)に達する場合もあります。Trip.comによると2026年時点でソウルの高級コースは平均40,000〜46,000円/名という店もあります。
ランチのほうが比較的リーズナブルに楽しめるので、初めての高級韓定食はランチから入るのが現実的です。
韓国の高級料理がどのようなものか、他の国の高級レストランと比べながら知りたい方は高級料理の定番メニューを一流レストランで味わおうもあわせてどうぞ。
このセクションのまとめ
韓定食は朝鮮王朝時代の宮廷料理がルーツ。器・空間・料理が一体になった体験型の高級コースで、ランチなら1人6,000〜12,000円程度から楽しめます。
ミシュランも認めた、知っておきたい韓国高級料理の種類

宮廷料理系(チャスタイル・オンジウム等)
ソウルで最も「本物の高級韓国料理」に近い体験ができるのが、宮廷料理を専門に研究・提供するレストランです。
その代表格がONJIUM(オンジウム)。「アルンジギ財団」の食部門として2018年にオープンし、現在は「アジアのベストレストラン50」とミシュランガイドの両方に名を連ねています(婦人画報、2025年10月)。メニューは2カ月ごとに替わり、昼コースが170,000ウォン(約18,000円)、夜コースが250,000ウォン(約27,000円)。朝鮮王朝時代の古い農書をひもといて再現した料理が出てきたりするため、単なる食事ではなく食文化の探訪になります。
また、北村(プクチョン)エリアにある「Kyubangdogam(キュバンドガム)House」は韓国伝統家屋ハノクの中で家庭料理スタイルのコースを提供しており、ランチコースが60,000ウォン(約6,500円)。宮廷料理ほど格式張らず、「知り合いの家の食卓に招かれたような」雰囲気が人気の理由です(婦人画報、2025年)。
モダンコリアン(現代韓国料理)
「韓国の食材を使いながら、調理技術は世界水準」というモダンコリアンの分野では、mingles(ミングルス)が突出した存在です。
ミシュランガイドソウル2026で三ツ星を獲得しており、コネスト掲載情報によると狎鴎亭(アックジョン)エリアに位置します。Trip.comの調査では1人あたり平均44,042円という価格帯で、海外からの美食旅行者に人気があります。
同じく三ツ星クラスの7th DOOR(平均35,233円/名)やEATANIC GARDEN(平均40,739円/名)、さらにMOSU Seoul(平均46,244円/名)なども、ソウルのモダンコリアンシーンを牽引するレストランとして知られています(Trip.com、2026年)。
モダンコリアン系は事前予約が必須で、人気店は数週間〜1ヵ月前から埋まることも。渡航日が決まったら早めの行動が鉄則です。
カンジャンケジャン・サムゲタン・韓牛など「食材で選ぶ高級料理」
コース料理ではなく「この食材の最高品質を食べたい」という視点で高級韓国料理を選ぶアプローチも面白いです。
カンジャンケジャン(ワタリガニの醤油漬け)は「バダのご飯泥棒」とも呼ばれるほど白ご飯が進む料理で、新鮮な活カニを使った上質なものは1人前で数千円〜1万円以上することも。ソウル・城北洞にある「菊花庭園」はカンジャンケジャン定食が特に有名で、コネストのレビュー数127件で評価5.0という高評価を誇ります。「韓国に行ったら絶対カンジャンケジャンを食べたい」という声は実際のユーザーからも多く聞こえます。
サムゲタンは漢方食材と若鶏を土鍋でじっくり煮込んだ薬膳スープで、高品質な人参・松の実・もち米入りのものは街中の食堂とは素材の奥行きがまったく違います。
韓牛(ハヌ)は韓国産の黒毛和牛に相当するプレミアム牛肉で、カルビやロースを上質な炭火焼肉で食べると脂の甘みとやわらかさが段違い。婦人画報が紹介するMANLIJIHWA(マンリジファ)の焼き肉膳(韓牛カルビ定食、58,000ウォン)も、韓牛を「韓国式に食べる」体験として注目を集めています。
このセクションのまとめ
高級韓国料理は「宮廷料理系」「モダンコリアン」「食材特化型」の3軸で選ぶと失敗が少ない。ミシュラン系は予約と予算の事前確認が必須。
ソウルで高級料理を食べるなら押さえたい店の選び方
エリア別の特徴(江南・三清洞・明洞など)
ソウルの高級レストランは、エリアによって雰囲気がかなり変わります。
江南エリア(狎鴎亭・清潭洞)は富裕層が集まる高級地区で、minglesやJUNGSIKタン(ミシュランガイドソウル2026で二ツ星)など、最先端のファインダイニングが集中しています。韓国で「高級エリアといえば?」という質問への答えは、ほぼ江南です。
三清洞・景福宮エリアは古い韓屋が残る文化的なエリアで、宮廷料理系の老舗が多い。石坡廊、オンジウム、龍水山 秘苑店などが近く、伝統的な雰囲気の中で食事したい場合に向いています。
明洞エリアは観光の拠点になりやすく、日本語対応の店も多い。アクセスしやすいのが利点ですが、最高峰の高級料理体験を求めるなら江南や三清洞に足を延ばした方が満足度が高いと感じます。
予約と価格帯の目安(2026年3月時点)
コース料理メインの高級店は、予約なしでの入店がほぼ不可能です。
予約方法としては、コネストの予約センター(営業時間9:30〜18:00、月〜土)経由か、各店のウェブサイト・電話が基本。日本語対応の店は明洞エリアに多く、三清洞や江南の最高級店は英語対応が標準になっています。
価格帯の目安(2026年3月時点):
- 宮廷韓定食コース(高級店):60,000〜250,000ウォン/名(約6,500〜27,000円)
- ホテル高級韓定食(新羅ホテル「羅宴」等):150,000ウォン〜/名(約16,000円〜)
- ミシュラン三ツ星クラス(mingles等):350,000〜450,000ウォン/名(約38,000〜49,000円)
会食やデートで使いたい場合、「個室でゆっくりお食事できた」「接待にも使える雰囲気だった」という声が複数あるように、事前に個室の有無を確認しておくと安心です。
ホテル内レストランはサービスが安定していて、外国人でも予約しやすい。初めての高級韓国料理にはおすすめです。
ホテル内レストランという選択肢
独立したレストランに抵抗がある場合、ホテル内の韓定食レストランは入りやすくておすすめです。
ソウル新羅ホテルの「羅宴(ナヨン)」はミシュランガイド二ツ星を獲得(2026年版)しており、地下鉄3号線東大入口駅から徒歩5分のアクセス。Nソウルタワー内の「HANCOOK(ハンクック)」は景色を楽しみながら韓定食コースを食べられる観光向けの選択肢として人気があります。
高級ホテルでの食事を最大限に楽しむヒントについては高級ホテルでの嬉しいサービスも参考にどうぞ。
このセクションのまとめ
最高峰のファインダイニングなら江南エリア、伝統的な宮廷料理なら三清洞・景福宮エリアが狙い目。予約は早めに、個室の有無も事前確認が◎。
韓国の高級料理を食べる前に知っておきたいこと
食べ方とマナーの基本
韓国の食事マナーは日本と似ている部分もありますが、いくつか違いがあります。
まず、韓国では箸とスプーンを使い分けるのが基本。ご飯やスープにはスプーン、おかずには箸を使います。日本のように器を持ち上げて食べるのは正式な場では避けた方が無難です。
箸を立てて器に刺す行為は弔事を連想させるため厳禁。食事中に箸で大きな音を立てるのも避けましょう。韓定食のコース中に品数が多くて戸惑うことがありますが、好きなものから好きな順番で食べていいのが実際のところで、厳格なルールはありません。
目上の方や主賓が食べ始めてから自分も食べ始めるという習慣は今でも残っており、接待や正式な場での食事では意識しておくとスマートです。
料理が来たら「잘 먹겠습니다(チャル モッケッスムニダ)」と一言。「いただきます」に相当する表現で、現地スタッフとの距離がぐっと縮まります。
予約・服装・支払いの注意点
高級韓定食やミシュランレストランでは、事前予約時に人数・アレルギー・記念日有無を伝えておくのが基本。当日のサプライズ演出(誕生日ケーキ持ち込みなど)をリクエストできる店もあります。
服装については、明示的なドレスコードを設けている店は少ないものの、ジーンズにスニーカーはやや浮く場面も。スマートカジュアル程度を意識しておくと場の雰囲気に馴染みやすいです。
支払いはクレジットカードが使える店がほとんどですが、宮廷料理系の老舗やハノクレストランでは現金のみの場合もあるため、事前確認が安心です。
高級レストランで水の注文など細かいマナーが気になる方は高級レストランでの水のマナーも一読をおすすめします。
このセクションのまとめ
食べ方のマナーは「箸を立てない」「器を持ち上げない」の2点を押さえれば大きな失礼はなし。予約時のアレルギー・記念日申告と、支払い方法の事前確認も忘れずに。
まとめ
韓国の高級料理の中心は、やはり韓定食(ハンジョンシク)です。
宮廷料理の流れを汲むその文化的な深みは、ミシュランガイドが注目するだけあって世界水準のレベル。「伝統の味をそのまま守る宮廷料理系」と「世界の調理技術と融合したモダンコリアン」という2方向で進化しているのが今のソウルです。
食材の観点からカンジャンケジャンや韓牛にこだわるのも楽しいし、江南の三ツ星レストランに飛び込んでみるのも一つの旅の醍醐味。ソウルに行く機会があれば、焼肉だけで終わらせるのはもったいないですよ。
よくある質問
Q1. 韓国の高級料理といえば何ですか?
韓定食(ハンジョンシク)が代表格です。朝鮮王朝時代の宮廷料理をルーツに持つ多品数のコース料理で、器・空間・料理が一体になった体験ができます。近年はモダンコリアンと呼ばれる現代的な解釈の高級料理も人気で、ミシュランガイドソウルにも多数の店が掲載されています。
Q2. ソウルのミシュランレストランの価格はどのくらいですか?
2026年時点でソウルのミシュラン三ツ星クラスのレストランは1人あたり35,000〜46,000円程度が目安です。二ツ星・一ツ星になると1人15,000〜30,000円前後と幅があります。ランチコースはディナーより比較的リーズナブルに体験できる店が多いです。
Q3. 韓国で高級エリアはどこですか?
ソウルの高級エリアは江南区の狎鴎亭(アックジョン)・清潭洞(チョンダムドン)が代表的です。ミシュランレストランや高級ブランドが集中しています。伝統的な雰囲気を求めるなら三清洞・景福宮エリアも風格があります。
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